Japan Association for Human and Environmental Symbiosis

会長挨拶

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会長あいさつ

SDGsと環境共生の進化・深化に向けて
日本環境共生学会会長  中根 英昭
(高知工科大学名誉教授)

日本環境共生学会会長 中根 英昭

 人類史の大部分は、自然環境の中に人工環境を創りながら徐々に発展してきた歴史と言えます。この歴史は産業革命を機に大きく変わりました。特に、1950年頃からの世界の人口の急激な増加をもたらした世界的な工業、農業の発展、1970年代の石油危機以降の電子産業、自動車産業の発展、1980年代から現在に至るインターネットの発達と結びついた2010年代の人工知能の急激な発達は、情報環境を含む人工環境と自然環境、そして人間の共生の在り方に鋭い問いを投げかけています。

 この問いに対する21世紀の世界の取り組みの基礎が、2015年のSDGs(Sustainable Development Goals)を含む「持続可能な開発のための2030アジェンダ」及び気候変動枠組み条約「パリ協定」であると考えています。今、新型コロナウィルス感染症のパンデミックの中で、自然と人間、世界と各国、国と地域の関わりのあり方、その仕組みのあり方に関する課題が一気に可視化され、大きな変革が起ころうとしています。この変革は、SDGsを進化させ、深化させるものでなければならないと考えます。とりわけ、「誰一人取り残さない」を具体化する変革でなければならないと考えます。そして、自らの自己実現と人類の幸福を重ね合わせて生きようとする、次世代及び現世代の人々と共に進める変革でなければならないと考えます。

 日本環境共生学会は、「人間生活を取り巻く自然環境・居住環境の共生に関する基礎的研究 及び応用研究を行うとともに、これらの分野に携わる研究者、市民、行政担当者、実務者等による研究成果の発表と相互交流を行うことを通じて、人類の営みと環境との調和・共生を対象とする固有の学問体系の確立に寄与すること(定款第1条)」を目的として掲げ、20年以上活動して参りました。まさに、SDGsを具体化する課題に取り組む「学際的」、「超学際的」な学会と言えます。「フューチャー・アース」を具現化する学会と言えます。

 本学会は2018年度に20周年を迎え、「30周年に向けた改革特別委員会」「SDGs研究特別部会」を発足させました。そして、この二つを車の両輪として、SDGsを具体的に内在化することによって進化・深化しようとしています。運営面でも学会活動でも「誰一人取り残さない」を具体化することによって進化・深化しようとしています。

 学会論文誌「環境共生」第36巻1号は、2020年5月1日にJ-STAGEに掲載され、日本全国、さらに世界に向けて公開されました。また、2020年4月には投稿規定を改定し、論文が有すべき価値を、下記の3つに整理して明確にしました。

(1)環境共生に関する新たな知見、学問体系の確立に寄与する等、「環境共生」に関連する学問的価値

(2)環境共生に携わる市民、行政担当者、実務者等との協働や政策の提案等を論文として発表することによる社会貢献(社会的価値)

(3)環境共生に関する知見や研究手法を着実に発展させる「環境共生深化的」価値

そして、論文の「審査分野」を廃止し、「学際性」、「超学際性」を更に明確にしました。

 出身の学問研究分野を問わず、多くの方々が日本環境共生学会に参加して下さると共に、「環境共生」に投稿して下さいますようお待ちしております。

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